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日記とたまに更新履歴。
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ヒンケツ…


「どうせワタシは貧乳貧ケツよ!」

という、同僚の台詞が頭から離れません(笑)。
柘榴も貧乳貧ケツですが、プラスして貧血持ちです。

貧血なのに早起きして朝からごそごそやってます。偉い?偉い??(社会人としてはダメ)

て言っても、午後出勤だから成せる技です。
でも中華挿絵の下描き出来たからいいんだ~♪
相変わらず背景なしというアレですが、描くことに意義があるということで…。

今週は嵐の前のなんとやらで、時間がちょいちょい取れるので、中華だけは仕上げたいと思います。

ペン入れしたかったけど、そろそろ出社しなきゃぁ><


あ、以下のオマケは珍しくあんまりラブラブでないロウミツです。
というか、過去の相手がちらりと出てくるので苦手な方は開かないでくださいね!


 


 

 

昔の女の夢を見た。
 

といっても見ている間に気付いたわけではなく、気付いたのは自らの口からその女の名前が零れ落ちて目覚めてからだった。
自分の声が耳に入ってはっと意識が戻り、数秒で現状を思い出す。ここが御剣の部屋のベッドの上だと頭に上った瞬間、どう考えてもまずい自分の状況に恐る恐る傍らの恋人の様子を振り返った。
しかし狼の予想に反し、不機嫌そうにしているか哀しそうにしているかと思っていた御剣は、驚きの表情に加えてどこか嬉しそうな様子すら垣間見せている。


いぶかしんでその表情の理由を考えれば、行き着いたのは夢に見ていた女の名前。
彼女の名前は麗蘭<レイラン>といい、お互い国際捜査官になりたてで出会ったのもあって、職場でのニックネームであるReiとずっと呼んでいた。そのことが幸か不幸か御剣の勘違いを生んだのだ。


自分の名を呼ばれたと。


そこまで解れば、狼の心を占めるのは苦い想いだけだ。
似た名前を持つ女の思い出に引きずられて、何より大切な相手の名を呼んでやれない自分に嫌気がさす。それでも、狼は今まで一度も御剣を名で呼べたことがなかった。


女性からすれば馬鹿な理由だと笑われるかもしれないが、男という生き物は本当に馬鹿で、ものすごく引きずっているわけでなくても、昔の相手を忘れられないものらしい。
なにかの本で読んだ。男は付き合った相手を大きな紙に書いていって、今大事な相手は一番大きな字で真ん中に書いてある。一方女性は付き合った相手を本に綴っていく。一人につき1ページに書いていくから一枚の紙にはたった一人の名前しかないし、過去の相手はページをめくってしまえば出てこないのだそうだ。


その当時は、女はなんて薄情なモンだとも思ったが、今こんな状況に陥って初めて、女の脳が欲しいと思う。


聡い御剣は、狼の一連の反応から、もうとっくに呼ばれた名が自分のものではなかったのだと悟ってその表情を淋しげなものに変えている。


そんな顔をさせたいわけではない。今大切なのは御剣ただひとりだというのに…


自分に対する苛立ちと、相手に対する申し訳なさが溢れかえってどうにかなりそうになった時、黙っていた御剣が口を開いた。


「貴方の言いたいことは解っているし、私も同じだからいいのだ‥」


すまない、と続いたその言葉に狼は首をひねる。
同性であるが故に同じような経験があるのか、他の名を呼んでしまったことには怒らないでいてくれるのは、非常に理解があって有難いことだ。だからこそ御剣が申し訳なさそうにする理由が解らなかった。


「同じ、なのだ‥」

「なにが…、‥!」


問いかけてから気付く。狼と一緒で御剣も、狼の名を呼んだことがない。
今までそれは、狼が御剣の名を呼ばないからそれに合わせていたのだとばかり思っていたのだが、どうやら口にしている『同じ』という言葉のトーンからしてそうではなさそうだ。


「私も過去に異なる"龍"を愛していた。だから…」


微苦笑と共に告げられたのは、本当に狼と『同じ』理由。
胸を焼きつくそうとする焔に狼は舌打ちをした。自分も同じことを相手にしたというのに、自分だけが嫉妬してはいけない。御剣は、狼にとって彼が今一番大切な存在であるということをきちんと理解してくれた。ならば、狼とて同じように、御剣にとって狼が今一番大切なのだと信じなければならない。


だいたい、30年近く生きている男が、過去に誰とも付き合ったことがないということの方が不健全だろう。


そう思ってどんなに言い聞かせても、御剣のようには納得して赦すことが出来そうにない己の嫉妬心に、狼は唸った。御剣のことを疑っているわけでもないのに、頭では理解出来ているのに、感情が言うことをきかない。


「気を悪くさせてしまった‥。本当にすまない…でも、隠していたくはなかったのだ」
「否、気を悪くとかじゃねぇよ。まだまだ俺がガキなだけだ」


狼の様子をどうとったのか、またも謝る御剣に、狼はがしがしと髪を掻きながら否定した。自分の方が1歳とはいえ年上なのに、御剣と居るとどうしても自分の方が幼く感じることが多くて悔しい。


「しかし、あなたのそういった直截な愛情表現がなければ、きっと私はあなたを疑ってしまっている。
 だから…あなたには申し訳ないが、私はあなたがヤキモチを妬いてくれるのが嫌いではないのだよ」


そう言って今度は綺麗に笑った御剣に、それでもその台詞がフォローに聞こえてしまうのはやっぱり自分がまだまだガキな証拠だと狼は心の中だけで返した。



「あぁ、でも…俺がアンタのこと名前で呼べる日が来るとしたら、逆にそれは…」


ふと狼が口にしようとした悲しい結末は、折角一緒にいる時間なのだからそんな想像は沢山だとばかりに、御剣からの珍しい口付けによって阻まれる。

 


同性で、検事で、外国人で…。
ここまで特別な要素が揃ったのだから、ついでに名を呼ばない特別があったっていい。



それが、世間一般の恋人の関係から外れていたとしても、それは今更なのだから。

 

 

 


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ということで、名前を呼べない理由についてでした。
過去の龍は…まぁ、ご想像に(笑)。
昔の相手と重ねてしまうのが嫌で呼べないという友人の実話をもとに書いてみました。
そんなもんなんですかね。
 


 

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